日本で理容師として疲れ切った僕が、トロントへ移住して思う事

NBA Championship 初優勝。
おめでとうございます!!
バスケットボールに興味はあまりないのですが、
街が一体になって喜んでいるところには紛れたいので優勝パレードに行ったのですが最高でした。
この機会に立ち会えて感動です。
ありがとう!!
レッツゴーラプターズ!!
初めまして。
カナダはトロントを担当させていただきますHIROです。
3年前にこの街に来てからこの環境に惚れ、この街への移住を考え出してからようやく今年、ワークビザを取得して帰ってこれました。ここからがスタートです。
まずは永住権取得を目指し、いろんな情報を発信していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
初投稿となる今回は、
なぜ、Torontoにたどり着いたのか?
ここを少し掘って話をしていきたいと思います。
大麻が合法化してそれ目的で移住したんじゃないか?とか言われますが、そうじゃないです。と言ってもそう思って聞いているもんだから疑いの目ははれない。だから答える必要はない。
まぁ僕は大麻は悪いものではないと考えているので合法化は賛成です。
またそれがあるからこそのこの街の感じなんでしょうし、合法化に伴ってどう変化していくのかも見たいですし、否定をする気は全くないです。
この街には人としてどうあるべきかの僕の理想があるような気がしています。
そういった観点からも勝手に感じたことを伝えてこうと思っています。
僕のトロント愛よ、届け。
トロントに移住することに決めたきっかけは心が求めた環境の変化だった
事の始まりは完全に日常のストレスからだったと思います。
まず最初に思ったのは、自分の事を知らない、自分の存在が0に近い環境に身を置いてみたかった。
簡単に言えば現実逃避です。
都内生活九年間は僕にとって息苦しく、空の狭さにいつもイライラしてました。
空気は汚いし、どこにいっても人がいっぱいいて、だんだんと自然を求めるようになっていったのを覚えています。
その頃から年に一回は海外1人旅行をするようになり、勤めていたサロンを退社する日が近くなるにつれ羽が広がっていくように、退社したら絶対にどこか遠くの国に行こうと考えていました。
そして、家族との話を思い出し『ワーキングホリデー』をグーグル先生に尋ねることになります。
調べていくと、
・年齢制限は30歳(国によって異なる)
・一年間の就労ビザ などなど。。。
当時28歳だったので『お。。。これはギリ間に合うじゃないか。』と。
申請をするだけでほとんどの人が受けられるこの制度を、利用しない理由がなかったのでこのワーキングホリデー協定国
オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、韓国、フランス、ドイツ、イギリス、アイルランド、デンマーク、台湾、香港、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、オーストリア、ハンガリー、スペイン、アルゼンチン、チェコ、チリ、アイスランド、リトアニアの23か国
の中から行く場所を決めることにしました。国を選ぶ基準として、海外に行くんだからまずは語学。
コミニケーションを取る手段としてこれは必須。英語を話せるようにならなければいけない。
その第一条件からグーグル先生の知恵を借りて比較的に訛りが少ないと言われているカナダかイギリスにしようと決めました。
今思えば個性が強い、英語ではない国でも面白いのではないのかなぁとも思います。
そして自然が豊かな方とくれば、これはカナダに軍配が上がりますね。
その上に、日本人がより少なくて、住みやすい街とふるいにかけたらトロントに行こうとなった訳です。
そしてもう一つ、これは最初から思っていたことではなかったのですが、今の自分の実力がどんなものなのかを知りたくなっていたんですね。いつの間にか。
調子に乗っているわけではなく、ただ知りたかった。コンテストなどに出場していましたが賞は取れた事がなく、今の自分は大丈夫なんだろうか?今の自分の技術がどこまで通用するんだろうかと。
今では本当にトロントを選んだ俺、よくやった。って思うくらいに、その時の選択は間違ってなかったと思っています。
こっちに来て間もない頃はいろんな発見が毎日あり、今でもたまに考えを改めさせられるような発見があったりします。この国なのかこの街なのかはわかりませんがここでは、生活していて、人間らしさがすごく感じられるような気がします。色々と混ざっているのにうまく溶け込んでいるこの街、本当に素晴らしい。
美容師である前に人間として思うこと
準備の話はいつかするとして、そうしてたどり着いたこの街トロント。
日本とは全く違う環境、気候は年中乾燥してるので日本の湿気に悩まされていた汗っかきの僕にとっては最高の気候です。冬は−30度とかいっちゃうくらい寒いけど、嫌いじゃないんでね。
そして、日を増すごとに日本との違いに触れ、いろんな人達と話し、考え直し、偏見を取っ払っていく生活。
何が正しくて、何が間違っているのかを問いただす。
何においてもこの線引きをすることは本当に難しくて、まず比較対象がないとわからない。
そしてそのわからないものにはルールや法律、規則、思想などから答えを引用するしかない。
自分の目で見ていないものであっても、『これはこういうもんだから。』と理由もなしに決めつけて、それが正しいんだと刷り込まれる現実。
日本にいる時はいつもなんか変だよなぁっと思っていましたし、僕はこれを鎖国文化だと思っています。
糞食らえっす。そんなの。
自分的には英語がどうこうより、こっちにきてから、人としてどうあるべきか。みたいな事を多く教わった気がします。
これも今後話しますが、LGBT(レズ、ゲイ、バイ、トランスジェンダー)や宗教感に対してみんなそんなに深く考えてないんですよ。
って言ったら失礼かな?考えてるにしても、
そう感じるくらい、ネガティブに捉えていることが少ないんです。
そいつの思想だし、そいつの好きにすればいいじゃんね。
みたいな感じです。
どう思います?
普通にそれでいいじゃん。って思いません?
彼はあの宗教だから近づかない方がいいよ。
とか
あいつゲイだからあんまりあそびに行ったら危ないよ。
とか
まぁ強引な勧誘はそりゃ嫌がるのは当たり前ですけど、
NOと言える自分さえ持っていれば、そんな事思いもしません。
なんか、
否定したいターゲットを見つけて言いたいだけ。
みたいなの、
まじでくだらないと思いません?
俺はそいつらを否定してやりたいですね。
こっちに来るまではそんな事考えもしませんでした。
でもこの街が教えてくれたんです。
そんな発見のいくつかを話しますね。
トロントに来て気づいた日本との生活の違い
まず驚いたのはホームレス。日本とは違い、物乞いのレベルが尋常じゃない。
『小銭ください。』
と言ってきて僕が、
『ないよ。』
と答えると
『くそ!!』
っと返ってきたり、
一方的に
『ドア開けてやったんだからチップよこせ!!』
みたいなのもいるし、ただ、だるそうに太鼓叩いてるだけの人(パフォーマーなどとは全然別)や、これは面白かったのが、上手にキーボード弾いてるなぁって思ったらオートの演奏に合わせて腕を適当に動かしてただけの人もいましたね。笑
とにかく、働かないで街の人間に堂々と乞う。
当たり前のように。
そしてそれに応えてくれる人もちゃんといるんです。
生きることに対してすごく必死なようにも見えて、僕にとっては素敵に見えました。
助けて欲しい時には堂々と助けてくれと言えばいいんだなぁみたいな。
そんなのや、移民が多い影響か、下手な英語でも結構理解してくれる。理解しようともしてくれる、優しい人が多いです。
それに、ほとんどの人が地元スポーツチームを応援するから街の一体感がすごい。
そうか、
書いてて思ったんですが、この小さい街には全てがある。
バスケ会場も野球スタジアムも、世界に活躍するNBAとMLBのチームも。だから盛り上がるんですね。
そう、試合の日はだいたいユニフォームを着ている人を見かけるし、バーは埋まって、家からは声が漏れる。そういうとこもなんか素敵に思えますよねぇ。NBA優勝の夜は本当に素敵だった。街中での歓声とカークラクション(多分、警察もはしゃいでた。)、花火などが明け方まで騒がしく続いていて感動しました。
席を譲ったり、街で困ってる人を助けてるのもよく見ます。
なんか、僕からすると、日本より治安がいいんじゃね?なんて思います。
カベというか心の扉が厚いというかそういうネガティブなものより、優しいとか、人情味っていうんですかねぇ。そういうものが感じられることが多いんですよ、この街。
仕事面に関して言えば、
まずこれは仕事冥利につきるというか、いろんな人たちがいるので多種多様な髪質に触れられるので、楽しいです。
また、こちらの方が給料は多くもらえ、ほとんどが歩合制です。
尚且つチップがあるので頑張り次第で月にチップだけで生活できる人もいます。
そのチップがあるからストリートパフォーマンスが盛んな街でもあるんですよねぇ多分。
それだけで食べてる、いわゆるパフォーマーとかエンターテイナーと呼ばれてる人達が多く、そういうのも見るのも楽しい街ですよね。
まぁそういった労働収入においての考え方が理にかなっていて、特殊技術を持った人に対しての敬いがすごく感じれたから逆に、もう日本では仕事はできないなと思ったのも正直なところです。
それと、これは後付けですが、技術レベルが間違いなく高い日本のヘアカットが日本国内では価値がだいぶ下がってきている事もトロントで仕事したいと思った理由の一つです。単純な話、上手なことが当たり前になってきていて、技術以外のところでの需要が求められるようになっていて、多くの店舗が自分の店のブランド化に注力しています。個室サロンみたいなのも増えてきてますし、雰囲気づくりや、ステッカーを作ったり、洋服やコーヒー、アルコールなどを販売、提供する店も増えてきていて、低価格サロンではクオリティが求められるようになり、これからどうなってくんだろう?ヘアサロンが副業みたいになっちゃうんじゃないか、なんて不安を感じたります。
で、片やトロントはどうかというと、僕はダウンタウンのチャイナタウンの中にある少し大きめのヘアサロンで働いていて、日本にいた時の約2.5倍の値段でカット料金をいただく上にチップまでいただいています。
これってのは世界に出た方が僕らの需要ってまだ結構あって、それ相応の対価がちゃんとあるという事。日本が培ってきた各国からの技術の信用がまだ世界中に残っていて、まだ技術のばらつきが各国であるからその需要が存在しているわけで、
ただそこにある甘い汁吸ってるだけじゃねぇか。
と言われればそうなんですが、でもこの甘い汁を探して吸い続ければいいんじゃないかと。まぁこれは今の情報社会のおかげでどんどん均一化していってこの需要もどんどん減っていくんだろうなぁなんて事も考えたりもするんですけど、
要するに、
情報だけじゃなく、その場にいなくちゃ絶対にわからない、何かを感じさせてくれる心の変化みたいな。。。それを知っているのと知らないのとでは理解に大きく差が出る大事な何か。です。そんなのがこの街には溢れていてまた僕を育ててくれています。
僕を知らない環境は僕の知らない世界だったんです。
完全に衝撃を受けました。
自分の持っていた考え方が偏っていたことに気付かされました。
そしていろんな発見があるこの街にいつしか感謝をするようになり、この街で生きていきたいと思い、移住を決意しました。
僕の求めていたものがこの街にはあって、いつも楽しませてもらっています。多分これからも。
この街のため。とはまだいきませんが、自分なりにトロント情報を伝えていきますので、是非、次回もご覧になってください。
投稿者プロフィール

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1986年、12月生まれAB型。
寅年 山羊座の左利き。
トロントに惚れて、二度目の長期滞在。今回は目指せ永住権。
日本では理容師。東京都内で80年の歴史のある理容室で店長としてのキャリアを持ちながら、トロントへ。現地では美容師として働いてます!!
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